コラム

「あの水着が日本製だったら・・・。」

自民党メールマガジン平成20年7月11日配信

「レーザーレーサー」という名の水着が注目を集めている。それを着用すれば、今まで以上に早く泳げ、高記録が出るからだ。事実、着用者が世界記録を更新している様子が、連日連夜テレビや新聞を賑やかしている。

そこで、ふと思ったことがある。

それは、この種の新技術や新技能を日本人や日本の企業が開発し、使用した際にはすぐにルールが改められ、使用できなくなることが度々あったことである。

例えば(私の記憶違いで間違っていたらごめんなさい)、F1でターボエンジンを日本企業が開発をして使用したら、それはダメだと使用の制限を受けた。冬季スポーツのノルディック複合でV字飛行を開発して飛行距離を稼いだら、ルールを変更し飛行距離のポイントを従来よりも下げられた。

背泳ぎでバサロ泳法を活用したら、ルールを変えられバサロ泳法の使用距離の制限を設けられた。

小兵ともいえる日本人が世界を相手に上記のとおり、いろいろな創意工夫でそのハンディを克服し活躍をすれば、ルールを変更され、挫かれてきた。私の被害妄想かもしれないが、個人的には納得をしていない。

もし、今回の水着が日本の企業が開発した物であったら、と考えると、水着にパネル状のものをつけてはいけないなどの従前のルールをかざして、使用禁止になっていたのではないか、と思ってしまうのは過度の被害妄想だろうか。

幸い、水着は誰でも着られるし、全員が着てしまえば公平な条件で試合ができるし問題はないかもしれない。また、水着を作った英国のスピード社も英国選手にしか使用させません、というような心の狭いことを言わずに皆に提供しているので、その心意気も素晴らしい。

一スポーツファンとして北京五輪が楽しみになってきた。一政治家としては、中国政府に国際スポーツ大会を開催する国にふさわしい、国際感覚をしっかりと持ってもらいたいと願うだけである。