コラム

絶対にやってはいけないこと

(自民党メールマガジン平成19年8月31日配信)

 

戦争は絶対にやってはいけません。先日、地元で行われた戦没者追悼式に出席し、献花をさせていただきました。私の祖父は満州の方へ出征しておりましたが、おかげさまで何とか無事に戻ってまいりました。したがって戦没者ではありませんが、祖父の戦友はたくさん犠牲になったと思います。

現在、32歳の私は戦争を知らない世代です。しかし、先達から経験談を聞かせていただきたく、あるいは書籍を読むなど当時の状況を理解しようと努めることはできます。また、そのような努力は必要であり、そのための時間を惜しんではいけないと思います。

前述の式典でご遺族を代表され、ご挨拶をされた方のお話をここで紹介したいと思います。4歳の時にお父さんが戦死されたそうです。ほとんど父親の記憶など無いとのことでした。ただ記憶にあるのは、喪服姿の母が白い布で包まれたものを持って立っている姿で、その白いものの中に父が入っていた。それが残された唯一の父親の記憶だったそうです。

戦後数十年が経ち、母親も高齢になり、戦地慰霊の旅に自身が代わりに参加され、こんなところで父は戦っていたのかと思いながら現地で見た風景が赤い砂地だったそうです。

そこで思い出したのが、幼いころに母から聞かされていた「中国の土は赤いんだって。赤い大地だそうよ」と言っていたこと。おそらく父が母に宛てた手紙にそのようなことが書いてあり、その話を母が私にしていたのだと。この風景を父は見ていたのだと、父に関する記憶の点と点がはじめて線になり、初めて父を感じることができました、と涙ながらにおっしゃっていました。

人類は有史以来、幾度となく戦争を続けてきました。先の大戦から62年が経ち、未だわが国は戦争をしていません。このことは世界に誇れることだと私は思っています。二度と同じ過ちを繰り返してはいけません。憲法改正や集団的自衛権の問題など解決しなければならないことはたくさんあります。しかし、それらの問題の解決がわが国の国権の発動たる戦争に踏み切るようなことにつながっては絶対にいけないと考えています。平和国家日本の維持、発展のための礎になれれば幸いです。

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